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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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四月馬鹿シリーズ小話。
家族団欒の一幕。

駆け足で更新だけしていきますよー。


それでは下からどうぞー。






ん、と息子が指差した先には今夜のおかずであるハンバーグ。
「…こら、行儀が悪い」
思わず黒鋼はそう指摘する。最近いつもこうだ。
まだまだ赤ん坊としか呼べない息子が食事時に欲しがるのは黒鋼の前に並んだ料理なのだ。
離乳食を卒業して食べることが楽しいのか、好き嫌いの少ないのはいいことだが人の物を欲しがるのは良くない。
けれど一応たしなめはするが、じーっと見つめる瞳に根負けすること数回。
今日も渋々自分の皿からハンバーグを取り分けて、息子の小さな口に運んでやる。
ハンバーグを口に入れたとたんに、にぱぁっと満面の笑みになるのは大変可愛い。もぐもぐと動かしている口の周りは涎だらけだが。

「もしかして俺の飯のほうが多いから欲しがってんのか」
「かもねえ。いっぱいあるからそっちの方が欲しくなっちゃうのかもー。でもお行儀悪いのは直さないといけないねえ」
明日は息子のおかずを大きいのにしてみよう、というファイの提案に黒鋼も頷いた。

次の日のご飯はオムライス。
わざと息子の前に一番大きなオムライスのお皿を置いた。が。
小さな手は相変わらず黒鋼の前にある皿を指差す。
「…こら」
どこまで意地汚いんだ、うちの息子は。と黒鋼は悩む。
ん~、と乳幼児用の椅子からめいっぱい身を乗り出して黒鋼に手を伸ばす息子の様子にファイがふと気がついた。

「もしかしておっきなおかずが欲しいんじゃなくて、お父さんに食べさせて欲しいのかなあ」
「ん」
こっくり頷いた息子が更に手を伸ばす。

結局、今日も黒鋼が根負けした。


 

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