姫君の遊戯

日本国永住設定小ネタ。
ファイと知世姫が遊んでるのは双六、と言っても現在一般的な絵双六でなく、盤双六の方です。

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では下からどうぞー。

ファイが日本国に身を置くようになって半年ほど。
言葉は覚束ないが、知識も豊富で何より魔術の能力に長けた彼は姫巫女の良い遊び相手だ。

「ファイさん、今日は双六をしましょうか」
「はーい。黒様、一緒しました」
「黒鋼に教わったのですか？」
「え、と。似た遊び、あります」
「まあ、それでは黒鋼と二人でも遊べますわね」
「うち、すごろく無いです」
「では一式差し上げますわ」
「わー、ありがとうございます」

貝桶と同じく、上流階級の嫁入り道具の一つだということを知らないファイの持ち帰った双六盤を見て、黒鋼が頭を抱えたことは言うまでもない。