報復行為

堀鐔小話です。

拍手ありがとうございます。

では下からどうぞ。

『黒様のバカ！』

弁当箱の上に可愛らしくもなくそんなメッセージカードが乗せられている。


口喧嘩をしたのは昨夜のことだ。
何となくそんな気分にはなれなくて、朝から顔を会わせていない。
昼はどうしようかと考えながら体育教官室に戻った黒鋼を出迎えたのは、そんなメッセージカードといつもの弁当箱だった。

「…」
どちらが悪いともはっきり言いきれないような喧嘩だった自覚はある。たまには自分から折れてみたものか、と黒鋼は差出人の知れた弁当箱の包みを解いた。



「美少女アニメのキャラ弁とか、お前はどんな嫌がらせだ！」
「わー。でも全部食べてくれたんだー」