嘘なんかついてないもん

園児設定小話です。

本日はお休みのため本当はリクエストの更新をしたかったのですが、どうにも昨日から体調が思わしくなく…。
大事をとって一日休むことにします。
喉が痛くて頭が痛くて全身が気だるい…。
あれですね、夏風邪。でも昔春真っ盛りや真夏にインフルとかになったことあるんだぜ…。


拍手ありがとうございます。

では下からどうぞー。

「「わたぬきせんせー」」
呼ばれて振り返ると金色の髪をふわふわと揺らした双子が半べそをかきながら足元にしがみ付いてきた。
大きな目にいっぱいに涙を溜めて、必死に泣き出すのを我慢している。
「二人ともどうしたの？」
慌ててしゃがみ双子の顔を四月一日が覗き込むと、双子はごしごしと小さな手のひらで目を擦った。

「黒たんが、ユゥイたちの言うこと信じてくれないの…」
「ファイもユゥイも嘘なんてついてないもん…！」

いつもは仲のいい三人が一体どうしたのだろうか、と焦る四月一日は慌てて二人に「喧嘩したの」と聞く。
小さな唇を悔しそうに噛み締めて、双子はきゅっと四月一日を見つめた。

「スナフキンはミイの弟なんだよって言っても信じてくれないの」
「『嘘だ』って言われたの」
本当なのに…。としょんぼり俯く双子に四月一日はどうにか言葉を絞り出す。
「…先生ムーミンは詳しくないんだ」

余談だが、夕方、偶然に園に顔を覗かせた（四月一日曰く、夕飯をたかりにきた）百目鬼から「ミイとスナフキンは異父姉弟で母親はミムラ夫人、あとスナフキンの父親はヨクサル」と説明されようやく三人の喧嘩は解決した。