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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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遊女パラレルの続きがふと浮かんだので小話を。

拍手ありがとうございます。

では下からどうぞー。







様々な手順も儀礼的なものもすっ飛ばして、勢いだけで連れ帰ったファイを床にすとん、と下ろす。
粗末なあばら家に、そこだけ花が咲いたようだった。
これで良かったのだろうかと、ふと迷った黒鋼を見透かすようにファイが黒鋼の袖をひく。
単の上に打ち掛けを巻き付けただけのしどけない姿だったが、そんなことは気にも止めないで黒鋼にぎゅっとしがみついてきた。
どう声をかければいいのか分からなくて戸惑う黒鋼の肩が、じわりと熱くなっていく。

気が付いた。ファイが、泣いていた。
これ以上ないくらい必死に黒鋼の背にしがみつく指先。
柔らかな髪を撫でるとファイが嗚咽混じりに「黒様」と黒鋼の名を繰り返し呼んだ。

ああ、こいつは本当に俺に惚れていたんだな、と自惚れでも何でもなく不意に自覚した。
自分でも持て余していた感情が「愛しい」という気持ちなのだと気付く。
仄かに香の香るファイの髪に顔をうずめ、その細い体を抱き締めた。

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