お習字しましょう

日本国永住特殊設定。

病院が予想以上に混雑してて遅くなったり、雨の影響で溜まってた洗濯物片付けたり、入稿とか通販処理していたり等等…。
もう少しで今日更新出来なくなるとこでした。脳みそからすぽーんと抜けていたのですよ。
急遽ストックから引っ張り出してきました。

次の休日は31日なのですが、その日は母方の祖母おお見舞いに行くので長文更新できません。
行って帰るだけなら長文も出来なくもないのですが、運転手連中（父＆弟）が蓮の写真を撮りにどこか寄る予定らしいので…。
あと、来月は仕事が繁忙期ですので、今より若干動きが鈍くなります。
お盆中は瀕死です。
出来る範囲で頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

通販お申し込みいただいた分は先ほど発送いたしました。
入稿無事に終えました。大学生パラレルの再録です。
最近こちらのエロテロリスト色が薄い気がしたので、本は頑張ってみました。
相棒作の表紙もうっとりものです。
後でアップします。

拍手ありがとうございます。

では下からどうぞ～。

「またお習字のお稽古しなかったの？」
「う…」
父親そっくりの息子の顔が気まずそうに歪むのをファイは「ん？」と覗き込む。
悪いことだとは分かっているのだろう。
けれども数えで四つになった子どもは、体を動かして遊ぶのが大好きなのだ。
机の前でじっとしていなければならないのはさぞ苦痛だろう。
筆よりも稽古用の小さな木刀を手に取る方を好んでいるのは父親似か。
そう思ったが、言いつけを破ったことはちゃんと叱らなくてはいけない。
さてどうしようかと小首を傾げたファイの前で、息子の顔が情けなさそうに歪む。

「だって…ちちうえみたいに書けない」
日頃の元気はどこへやら。
しゅんとうなだれてしまった幼子は、ただ嫌いだからと逃げたわけではないらしい。
確かに、黒鋼は厳めしい外見に似ずかっちりと美しい文字を書く。
父親が嫌いなのではない。大好きだから、それに適わないのが、ちっとも追い付けないことが悔しいのだと、子どもの表情がありありと物語っていた。
可愛い主張にファイの頬はゆるむ。

「じゃあ母上と競争しようか？」
予想外の言葉に、てっきり怒られるものと思っていた子どもが呆気に取られる。
「母上とどっちが上手にお習字が書けるか競争しよう？勝った方が今晩父上と一緒のお布団に寝てもいいんだよ」
「する！おれ絶対負けない！」
にこにこと笑う母親から提示された案は、両親が大好きな子どもにはとてもとても魅力的だった。

その晩は母子二人して父親の布団に潜り込んで、「はしゃぎすぎだ」と苦笑交じりに窘められた。