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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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明後日以降の勤務日程が覆されるかもしれない恐怖。
半月近い連続勤務も嫌ですが、こんなぎりぎりのスケジュールも嫌です(涙)



黒鋼の真名はやっぱり字面的に良いですね。呼びづらそうだけれど。
ずっとこの真名のネタが書きたかったんですが難しい…。
知世姫とファイ。












「守護を」

そう言って、すっ、とのばされた姫君の小さな手。桜貝のような淡い色の爪が印象的だった。
「今は分からなくとも良いのです」
これは護り。
「あなたにはきっと何よりも」
ただ稚気めいた指遊びのように掌を辿る巫女姫の白い指には、魔力の欠片すら感じられない。
ファイにとっては馴染みのない象形は、桜の舞散る世界で黒鋼が綴っていた文字を思いおこさせる。

 

力有るもの、猛きもの。絶対なる力。

そして。
その長、威力の象徴たるもの。

 

『    』


一筋、一筋、切なる願いを込めて、姫君が掌に残した軌跡はたった二文字分。

ファイはその意味など知らない。
知世も知らせるつもりもなかった。
いずれは、解る時がくるのならば。その時、それを告げるべきである人間は他にいる。たとえ、未来永劫、知ることがなくとも、大事なのは刻まれたものとその事実。
その名を預ける意味も託された意味も、告げる間でもなく二人は分かち合っていた。

 

(くろがね)


(くろがね――。
“これ”は“君”だ――)

はらはらとこぼれる涙の意味は分からぬままに、ただ熱を帯びた掌を握り締めた。
苛烈で優しい赤を思う。

愛しきもの。

「そのいのちを」
慈しみ、生きよと。

「そのめいを」
違うことなく護れ、と。

遠くない過去が自分に強いた未来への指針とは裏腹の温かさは、彼と同じ温度をしていた。

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