節分の習わし

日本国永住設定小話です。

新刊は届き次第通販開始いたします。
何事もなければ来週くらいには印刷所から届くかと。

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では下からどうぞ。

「知世姫は鰯食べないんですか～？」

この国の風習について色々と黒鋼から聞かされていたファイは、驚いてそう聞いた。
確か節分は豆をまき、鰯を玄関に飾る日だった。
間違っていただろうか、と迷うファイに知世は笑いかけた。

「鰯は『卑しい』に通じるとも言われてなかなか私どもは食べられませんの。美味しいし栄養も豊富ですのにね」
「そうなんですか？」
「ええ。匂いにくせがございますから、鬼も嫌がるようなもの食す。転じて鬼に打ち勝つ。と言われておりますけど」
「はい。黒様から聞きましたー。
でも不便ですねえ」
「あら、そうでもございませんわ。姉はあのとおり武人肌ですし。
私もトカゲや蛇の食べ方は教わりましてよ」
「…」