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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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園児小話です。
結局双子の世話を焼く黒たん。


いつも拍手ありがとうございます。

では下からどうぞ~。









おやつの前の手洗い。
砂場や遊具で目一杯遊んだ子どもたちの食中毒を防ぐため、石鹸を泡立て丁寧に水で洗い流す。
どの子も一日のうちで一番楽しみなおやつの時間とあって、その顔には笑みが溢れている。
わらわらと集まった子どもたちでぎゅうぎゅうになる手洗い場を優しく見守っていた四月一日先生の耳を、盛大な泣き声がつんざいた。

「「ふぇっ…ぅ…ぅ、わぁぁあん!」 」

泣き声の発生源は二つ。
いつも大人しい双子の眼からぼろぼろと大粒の涙が溢れていた。
「どうしたの?」
よしよしと頭を撫でてなだめる四月一日に双子はしゃくりあげながらそれぞれの片腕を差し出した。

「ひっ…く、黒たんが…かいてくれたのに、…お名、まえ…きえちゃ、ったの…」
ぐすぐすとベソをかく二人の手のひらには薄くなった「くろがね」という文字。
油性ペンで「ファイ」「ユゥイ」と書かれて呆然とする黒鋼に双子が
「じゃあ黒たんも書いていいよ」
と無理矢理書かせたものだった。

しかし生憎と黒鋼が使ったのは水性ペン。
丁寧な手洗いにすっかり元の面影はなく、双子の泣き声は増すばかりだった。



翌日――。
あまりに泣きじゃくる双子を見かねた黒鋼が、二人の手首に赤いリボンを結んでやっていた。


 

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