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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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忍者の子育て話です。

拍手ありがとうございます。

では下からどうぞ。






「「いただきます」」
小さな手をきちんと合わせて食前の挨拶をする双子を知世は微笑ましく見つめた。
花を象った淡い紅色の菓子を頬張って、双子はへにゃりと幸せそうに笑う。
「おいしー」
「おいしー」
顔を見合わせにこにこと笑い合う姿は何とも言えず愛らしい。

ぱくぱくと口を忙しなく動かしていた双子の動きが、はたと止まる。
朱塗りの高杯には菓子が残り一つ。
双子のどちらからも手は伸びず、揃ってジッと残りの菓子を見つめている姿に遠慮しあっているのだろうかと知世が首を傾げていると、双子が急に顔を上げた。

「お姫様、これ持って帰ってもいい?」
「あら、構いませんけど…お土産でしたら別に用意させますのに」
知世の声に双子はふるふると頭を横に振る。
「あのね…」
「黒さまにあげたいの」

まあ、と得心のいった知世の目の前で双子は慎重に菓子を懐紙に包むと、お多福の絵柄の赤い巾着に大事にしまった。
巾着も黒鋼が二人に買ってやった物なのは想像に難くない。
宝物のように巾着を扱う二人に、思わず笑みが溢れた。

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