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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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続きです。
うまく纏まらなくてあと二話くらいに伸びました。

もうちょっと私に構成力があれば、とか早く書ければ、とかいつも思います。
行き当たりばったりなのが良くないのだね、きっと!

そういえば昨日はお隣の職場の人たちと一緒にカラオケ兼食事会の予定だったのですが、お流れになりました。
一緒に行くはずだった一人が、信号待ちでバイクを停車中に横にいた車にいきなりドアを開けられてぶつけて骨折、という…。
車の人どうもちゃんと見てなかったらしいです。
交通ルール守ってるのに怪我させられるとか、怖いですね。
カラオケ久々の予定だったのでちと残念でした。でも一番残念がってたのは怪我した本人でした。
その他メンバーに「その怪我でカラオケとか飯に行けるかー!安静にせいや」と怒られてたり笑)

私もおとなしく体調復帰につとめて休養することにしました。
でも携帯でちょこちょこ原稿進めてます。


拍手ありがとうございます。


では下からどうぞー。







あまりこの基地の食糧事情とやらはよろしくないらしい。それとも士官食堂の設備が悪いのか。
いずれにせよぱさついたフライとハーブのきつすぎるドレッシングのかかったサラダを食べながら、ファイは当たり障りのないように「不慣れな転任先に興味を持つ人間」を演じる。
意外なことに、黒鋼はなかなかファイの望むような発言をしてくれない。
口の軽い人間の言うことはファイもあまり信用しない。噂話を丸々鵜呑みにするわけにもいかないし、大概そんな話は喋る本人の主観や曲解が大きく入り混じっているのだ。
そんな程度の話ならファイはとっくに自分の操る電子の海の航海術で知りえている。
この基地のトップ。情報の伝達網。およそ極秘事項と呼ばれるものはファイにとっては極秘でもなんでもない。
けれど、子ども騙しのようにあっさりとファイの手の中に転がり込んだ全ての情報の中にパンドラボックスは潜んでいた。
いくらファイがアタックをかけても、どうにかロックを解除しようとして手を尽くしても、頑なに拒まれる扉が一枚。
このウィザードの手が及ばない場所がある、ということだ。
苛立ちよりも嫌な焦燥が募る。
迅速に任務を遂行するためにはより正確で最新の情報が必要なのだ。不確定要素を放置して安穏としていられるほどファイは愚かではない。それに賭けることが出来るほど、自分を過信もしていない。
ようやく断片のような情報を拾った時にはじっとりと額に汗をかいていた。
過去にこの基地において行われた作戦の何らかの情報らしいが、その全てを読み取ることが出来なかった。
ファイは戦闘記録や作戦の極秘内容についてまで、過去の記録全てを手に入れているはずだ。
だが、隠された物が存在する以上それら全てを信用も出来ない。ようやく手に入れた鍵をもう一度確かめた。
階級と人の名前のようである。
コードネームかもしれないが、人間ならば誰かがしっているはずだ。ファイの部下たちの専門は情報処理である。過去にそのうちのいずれかが同じ作戦に関与していた可能性は高い。
過去の機密事項であっても、ファイの階級ならばそれを把握しても問題はないはずだった。

黒鋼にも同じ問いをしてみる。

「ねえ、ジェネラル・ホークって知ってる?」
人によって答えは「お伽話」「隠し玉」と様々だったが、共通しているのはこの基地の人間が彼が過去二度にわたる戦闘において絶大なる信頼を置いている、ということだった。
けれどその姿は曖昧ではっきりと彼が何をどうしたかということまでは誰も知らない。あるいは知っていて言葉を濁してしまう。
よほど厳重に戒厳令でもしかれているのかと思えばそんな痕跡もない。
皆が皆、話は知っていてもその実情まで知りえていないようなのだ。
そんな馬鹿な話があるものかと頭を抱えるファイに、黒鋼は明らかに呆れたように苦笑した。
「与太話を信じてると馬鹿をみるぜ。この基地の軍籍を調べてみてもそんな奴は存在しねえ。勝手に誰かが作り上げた偶像だ。だいたいこの基地にゃ将軍なんぞいねえ」
それはファイとて知っている。
基地の最高司令官の階級は大佐だ。家柄の良さと姻戚の後押しで司令官の椅子に座る男は勇敢な英雄ではない。蛮勇でなく無能者でないことだけが取り得のような凡庸な男だ。
将軍位となればその上の位。この基地には現在将軍の位にいる人間は存在しない。
しかし、この基地ではたしかにジェネラル・ホークが生きているのだ。
実体の掴めないもどかしさにファイは臍を噛む思いだった。
「オレの部下は結構心酔してるふうだったんだけど…君は違うんだ」
思わず本音が零れたファイに黒鋼は唇の端を持ち上げる。不遜にも見える笑みに思わずファイは視線を奪われる。
「他人なんぞあてにしてどうする。最後に信じられるのは自分の実力だけだ」
それは全くの同感だ。
椅子から立ち上がり上着を手に取った黒鋼は、後ろ手に一度だけファイに手を振って見せるとゆったりとした足取りで食堂を後にした。
すっかり冷めてしまったスープを飲みながら、ファイはそれを見送る。


 

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