予言か否か

原作沿いの小話です。

拍手ありがとうございます。

では下からどうぞ。

強い父親と優しい母親とが大好きで、二人がむつまじいのがちょっと羨ましくてとても嬉しかった。

いつか二人みたいに信じあえる相手と暮らすのだと、何の根拠もないが自信たっぷりに思っている子どもを隻眼の男は目を細めて見つめた。

「では若の結婚相手は奥方様のように、優しくて微笑みを絶やさない芯の強い性格で、ご家庭内では一番お強く御夫君も頭の上がらないしっかりとした方でなくてはいけませんね」

二十年後、引いたのは当たり籤だったのか否か。