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二次創作中心ブログ。 ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。 妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。 同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。 18歳未満は閲覧不可。 無断転載禁。
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永住設定小話です。


こんばんは。
まさかの勤務日の二度更新。

拍手で別々の方お二人から「今日は『愛妻の日』ですよ」と教えていただきました。

だったら書かなきゃ。
というわけで急いで書き上げたので誤字があったらごめんなさい、な愛妻の日記念小話でした。


では下からどうぞ。








「別にいいのに」
とファイが苦笑している。
言葉一つ、だ。
たった言葉一つなのだ。

愛している、でも好いている、でもなんでも。


言ってしまえばそれで事足りるのだろう。
なのに。
あるいは、だからこそ。
黒鋼には言えない。

いちいち言葉にしなければいけないほど軽い気持ちなどではいない。
けれどまた、言葉で伝えなければ分からぬものもあると知っている。

そんな黒鋼の煩悶を理解して、ファイは「いいよ」と笑うのだ。

「いいよ、君が無理に言葉にしなくても」
そう言って、花のような笑顔で笑うのだ。

「オレが、知ってるから」君の気持ちも、思いも。

そう、笑うから――。
堪らなくなってその手を取った。
無言で白い掌に一文字、一文字、指で綴る。
ごちゃごちゃとした文字が果たして正確に伝わったのかなど分からない。

ただ、思いの丈だけを込めた。



「尽未来際」


暫く呆然と掌を眺めていたファイが。

泣き出す寸前のように笑った。

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