二次創作中心ブログ。
ただいまの取り扱いは忍者×魔術師。
妄想と現実は違う、ということを理解した上で二次創作を楽しめる方はどうぞ。
同人、女性向け等の単語に嫌悪を感じる方は回れ右。
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長屋本とか読んだから。
…読んだから。
日本っぽいけど永住じゃないからパラレル話です。
貧乏長屋の夫婦。
拍手ありがとうございます。
お返事も遅れていて申し訳ないです。明日には…!
では下からどうぞ。
…読んだから。
日本っぽいけど永住じゃないからパラレル話です。
貧乏長屋の夫婦。
拍手ありがとうございます。
お返事も遅れていて申し訳ないです。明日には…!
では下からどうぞ。
魚売りの担ぐ盥の中には、脂ののった秋刀魚がいる。
ファイは膝を抱えて唸った。
旬に入るにはほんの僅か時機が早い。にも関わらず、この熟れようはお買い得だ。
しかし、黒鋼から全部渡される生活費の中、手持ちの金額を考えると小さい物なら二匹買えても、大きい物は一匹だ。
最近の黒鋼は忙しいようで、出来るなら大きな秋刀魚を丸々塩焼きにして食べさせてあげたい。
けれど、彼はファイだけおかず無しなことに気付かぬ愚鈍な男ではない。
大きいのを一匹買って生姜と一緒に混ぜご飯にしてしまおうか、小さいのを二匹買って自分はお腹の具合が悪いことにして黒鋼にあげようか。
悩むファイを見かねて、長屋に住むどこぞの女房が魚売りに声を飛ばす。
「あんた黒鋼の旦那にゃ世話になってるんだろ。ちっとはまけておあげよ。秋刀魚なんぞどうせ明日にゃ傷んで食えやしないんだからさ」
ファイが遠慮する前に、仕方ない、と魚売りが笑った。
結局大きな秋刀魚一匹の値段で、大きな秋刀魚がもう一匹と小さな秋刀魚二匹もついてきた。
小さいのは一夜干しにしてしまうことにする。
大きな秋刀魚を七輪で焼きながら、ファイは一人微笑む。
早く帰っておいでよ、と。
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