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苦労人忍者の子育て話(笑)の続きです。
今月は何かと忙しいですね。
地方行事でご町内もそわそわしています。
仕事を辞める気満々でいつ言い出してやろうかと私もそわそわしています。
凄い人になると、うちの会社は過去に正社員さんが「明日から来ませんから」と宣言して辞めちゃったそうです。
お隣の部曰く「まともな人だったけど我慢の限界だったみたい」
何した、上司。想像はつくけれど。
さーて、転職頑張るぞー、と。
拍手ありがとうございます。おかげで毎日頑張れます。
では下からどうぞ~。
ざあざあと雨が屋根を滑り落ちていく。
おかげで昼だというのに薄暗く、それをいいことに黒鋼はもろみを肴に酒を飲んでいた。
行儀悪く横に寝そべった体勢から起き上がれないのは、ちょうど腹の辺りに金色の頭が二つ並んでいるから。
軽い重みを預けて、時折ふわふわと金色が揺れる。
同じ顔を二つ並べて、双子は炒った豆をちまちまと食べている。
昨夜は夜詰めで帰ってきたのは明け方近く。いつもより格段に遅い時間に起きたため、朝食と言うよりも昼食に近い食事だった。
当然双子もそれにならって食事をとったのだけれど、いつもよりも間隔の開いた食事に空腹を覚えたらしい。
夕餉にはまだ時間が早く、かといっていくら我慢強いとはいえ幼子を空腹にさせておくのも忍びない。
そう思って口寂しくならない程度に与えた炒り豆を、双子は目を輝かせて口にした。
けして贅沢でも格別な美味でもない。
それを極上のご馳走だといわんばかりの双子の満面の笑みに、黒鋼の気持ちも少し和らいだ。
ふわふわの金色が時折ちらちらと黒鋼を盗み見るように振り替える。
さては豆を食うのに飽いたか、それとも雨で思うように外に出られず退屈したのか。そう考えた黒鋼に、双子はにこにこと内緒話をするかのように打ち明けた。
「あのねー、今日は雨が降ってておうちに黒さまがいるから嬉しーな」
「それでね、ファイとユゥイと黒さまが一緒で嬉しーの」
それが一番大事なことだと言わんばかりに、嬉しそうに笑う二人の頭を黒鋼は撫ぜた。
黒鋼の大きな掌や指の隙間を、眩い星のような光が踊った。